猿ヶ馬場山 2008.3.2


山  名   猿ヶ馬場山 (1875m) 帰雲山まで
参加者    栗木、他10名
行 程    美濃加茂IC3:50・・・荘川IC・・・6:30八幡神社登山口6:40・・・8:30宮谷林道8:40・・・11:30帰雲山12:30・・・
        宮谷林道・・・14:30八幡神社登山口14:50・・・荘川IC・・・17:30美濃加茂IC
 今回、岩倉からは自分一人の参加。岐阜軍団6名、福井から2名、関ヶ原から2名の総勢11名の参加。3時45分に美濃加茂ICに集合し、TOKIOグループの車に同乗させてもらう。1週間前の吹雪や渋滞とはうってかわり、大変スムーズに白川郷に向かうことができた。旧道との分岐手前にある、トイレのある駐車場で全員が集結。八幡神社右隣にある私設の有料駐車場に駐車。手際よく準備をすませ、ようやく明るくなった白川郷を後に、神社の裏山へと向かった。
 雪はたっぷりあり、うっすらと新雪も積もっている。風も無く、絶好の登山日和。林道をショートカットしながら宮谷林道へ登り上げる浅い谷に取り付く。ラッセルはくるぶしぐらい。降ったばかりの新雪が木々を真っ白に飾っている。いつものように先頭はひろろさん。しかし、皆、ガンガンついて行かないので息が上がることもなく助かった。2時間で標高1000メートル弱の宮谷林道に到着。春先の登山者は、林道から二つめの谷を入り、尾根の末端から1336メートまでまっすぐ尾根を詰めていくが、今回は、傾斜の緩い一つめの谷を大きく右側に迂回しながら、尾根右側の浅い谷を詰め、1336メートルに登り上げた。GPSの軌跡を見るとかなり遠回りをしていることがわかる。2年前に登ったときに付けた赤テープがはっきり残っており懐かしかった。
 1336メートルを一段上がった地点で休憩、ここからはkyuさんがトップ。緩やかな尾根をどんどん登っていく。しかし、メンバーに若干の疲れが見え始め、後が続かない。1528メートルに到着すると一気に展望が開け全員の顔がほころんだ。白山を始め、北縦走路の山々、三方崩、水無山や人形山が周りを取り囲み、素晴らしいロケーションであった。時間的に猿ヶ馬場までは無理と諦め、全員で記念撮影をし、帰雲山までと、更に先へと進んだ。不覚にも、帰雲山への緩い下りをシールで滑ったとたんに転んでしまい足がつった。つったまま体勢を立て直す事ができず、結果として帰りの滑走にも影響してしまった。帰雲山への見晴らしのよい最後の登りは、上がるごとに山々がどんどん大きくなり、わくわくする気持ちで登った。ロケーションの素晴らしい帰雲と猿との分岐で雪のテーブルを造り、いつものように宴会準備。メンバーは帰雲の山頂を踏みに出かけた。いつも感心するのだが、それぞれに持ち寄った食料をみんなでいただく大宴会。焼き肉、シュウマイ、うどん、ニラマン、ぜんざい、大福、デザートに苺まである。いただくばかりで全く乗り遅れている自分を反省しなくては。
 宴会後はいよいよ楽しみな滑降。しかし、食べ過ぎてお腹が重い。おまけにつった足が痛い。滑走を始めた直後、若い男性二人が登って来た。今日はどこまで行くのだろうと思いつつ、涼しい顔で滑りながら挨拶を交わした。登り返しはシールを付けずにスキー歩行で登る人。シールを付ける人、スキー板を両手に持って赤ちゃんのようにはいはいで登る人。(初めて見る登り方)いろいろなスタイルがあるものだ。緩い尾根を一気に下り、1336メートルからの西斜面がこの日、一番気持ちのよい斜面であった。下るに従って雪が重くなり、陽の当たった部分と日影の部分では抵抗が全く違い滑りにくくなった。 登りで足を痛めたこともあり、転ばないようにゆっくり滑って下った。
 自分にとって、今シーズンは山スキーのイメージが大きく変化した。山スキーを始めて20年にもなるが、これまでの山スキーは、3月中旬から5月初旬と決まっていた。雪は堅く締まり、パウダーを滑った覚えがない。・・・それどころか、パウダーの時には山に入ってはいけないというイメージすらあった。山スキーは、登山の道具であり、転ばないように体力を温存して雪山を素早く行動する道具。・・・滑りを楽しむという感覚を持ったことがなかった。しかし、メンバーはいつも歓声を上げながら、滑りを楽しんでいる。パウダーの山でもラッセルを楽しみながら登っていく。自分はこのメンバーに加えてもらうことにより、山スキーの新しい楽しみ方を体感させてもらっている。素晴らしいことである。2年前の4月初旬、初心者の4名を含め、(kyuさん、kotamaさんとの初めての山行)7名でこの山に登った。登りは皆、靴擦れに悩み、一人がリタイア。青空の広がる天候で、山頂にはすでに大勢の登山者が展望を楽しんでいたが、我々の登頂は1時すぎで、あっという間に取り残されてしまった。下りは重くなった雪にうまくターンが出来ず悪戦苦闘。宮谷林道からの下りでは歩きの人に追い越されるありさま。難行、苦行の末、4時過ぎに下山。冷たいアイスクリームが無性においしかったことを覚えている。この時の体験と比べれば、毎回、快適な山スキー山行を体験させていただく皆さんに感謝の言葉がない。さて次は、・・・。しばらくは山スキーに取り付かれそうである。
     いつものように先頭はひろろとろろさん
     宮谷林道に登り上げる浅い谷を詰める
    新雪が次第に深くなり、靴半分ぐらいのラッセル
       谷が緩くなるとまもなく宮谷林道だ           宮谷林道に到着し小休止
     尾根を右から回り込み、浅い谷を詰める      1336メートルの尾根に登り上げる斜面
    帰りの滑降で一番気持ちよく滑れた斜面だ
 1528メートルピークから一気に展望が広がった
        三方岩岳が真っ白に見えている
北方向には、なだらかな人形山と、右に三ヶ辻山が堂々と見えていた
          左 笈ヶ岳と、右 大笠山
  久しぶりの青空と絶景にメンバーの声が弾んでいる
青空が広がり、白山の見える展望のよい稜線で記念撮影
  中央、奥に、目指す猿ヶ馬場山の山頂が見えてきた     帰雲山を目指して広くなだらかな稜線を進む
         中央が帰雲山、樹氷が美しい    樹氷の綺麗な稜線を鞍部に向けて緩く下っていく
      両側に雪山の展望が広がりわくわくする          周りの景色を見るのが忙しい
               三方崩山       帰雲山の広々とした斜面を登るメンバー
緩い下りで転んだとたん、足がつってしばらく動けなかった
     青空がさわやかに広がる帰雲山への登り   帰雲山への登り斜面から歩いてきた稜線を振り返る
    三方崩山の右奥に白山山頂が見えてきた 左から、妙法、野谷荘司、三方岩、笈、大笠と続く、白山北縦走路の山々
        左から仙人窟、笈、大笠、奈良岳       帰雲山山頂でのにぎやかな宴会風景
        オイタ姫自慢のうどんをいただく      八幡神社裏の登山口で仲間の到着を待つ